【完全版】月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号

月刊俳句ゑひ
この記事は約3分で読めます。

メンバー作品

携帯電話でも見やすいよう5句ずつに分けていますが、作品としては連続しています。

うつら(作:上原温泉)

嘴に似合はぬ魚春の夢
種袋思ひ出しては眠るなり 
血の繫がらぬ人々春の絵を踏みて
パンジーを本に挟みてより悪夢
三月のスプーン先月より深い

春の檻おもに腕を使ひをり
そのまんま固まりかける春田かな
その春田そのままでよしやる気なし
大蒜先輩流し目寄越すなり 
何であれ三つに絞る春の夢

まだ星のこと言ひつのる朝桜
ふらここは砂場の味がする鎖
掘る鳥の花より深く花の門
よこたへて涙の器あたたかし
花人よせめて缶コーヒー飲めよ

狭き狭き鳥のこころの残花かな
奥に手を突つ込み独活の山くすぐる
つい楽をして春陰の中に居り
桜蘂降る唇よりも遠き口
遠景の無ければ春の夢だらう

無題1(作:若洲至)

空港の椅子に笠置く春日かな
知らざるや鶯餅にある尻を
隣家にムスカリのある寒さかな
住職も坊主も非道い花粉症
ヘアピンカーブ花の大樹をまた過る

頷けば首が重たし四月馬鹿
犬十数回転花の昼なれば
新社員かくも氷を嚙みしだく
春の風邪土産を渡しつつ明かす
とうめいな袋もらえる四月かな

花冷のネクタイピンは銅の鳥
春眠のための真赤な椅子が欲し
ロードローラー落花を巻き上げて荒川
桜蘂降るパーカーを脱ぎ再び
薬局の強く光れる春驟雨

踏青を終へて靴底見てゐたる
春の夜や浅き階下を銀座線
桜餅夜に近づきつつ乾く
春の夢朱肉に脚を引き摺り込まれ
新緑や鏡に飛沫く歯磨粉

ご案内

これらの作品群への理解を深めるのに役立つ記事を、この記事が出てから1ヶ月の間に順次発表していきます。言葉の説明や鑑賞方法の一例は、順次公開しています。下記リンクからご覧ください。

各関連ページへのリンク

作品中の言葉の解説記事(noteで公開):2023/04/30公開!
https://note.com/ei_since2023/n/nd8e9837e8e3a

「うつら」(作:上原温泉)の鑑賞記事:2023/05/11~公開!
前編


後編

「無題1」(作:若洲至)の鑑賞記事:2023/05/19公開!
前編

中編

後編

ゑひの歳時記「春の夢」解説記事:2023/05/05公開!

ゑひの歳時記「桜蘂降る」解説記事:2023/05/12公開!

コメント

タイトルとURLをコピーしました